
蜻蛉日記(下)全訳注
カゲロウニッキ
- その他: 上村 悦子

天禄3年から天延2年までの3年間の記事。兼家は右大将兼大納言の要職を占め、毎夜愛人近江へ通い作者には間遠(まどお)である。兼家への一途な求愛に諦めの気持ちも加わった作者は道綱と養女に心を使う。道綱の求婚は贈答歌を中心に私家集風に書き綴られ、養女への右馬頭(うまのかみ)の求婚の件は興味深く展開し、1篇の物語を構成している。作者の日常は近郊廻りを楽しむが、自然に目を向け、人事叙述の間に清新な筆致で自然の風情推移を描写している。
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目次
●天禄3年~天延2年
書誌情報
紙版
発売日
1978年09月08日
ISBN
9784061582385
判型
A6
価格
定価:1,265円(本体1,150円)
通巻番号
238
ページ数
390ページ
シリーズ
講談社学術文庫
著者紹介
その他: 上村 悦子(ウエムラ エツコ)