
とりかへばや物語(2) 夏の巻
トリカヘバヤモノガタリ
- 訳: 桑原 博史

平安末期成立の『とりかへばや』は、女性的な気質の兄君と男めいた気性の妹君とが、それぞれ女装男装して、華やかな宮廷生活に悲劇喜劇の渦をまきおこす物語である。物語名は、異常な兄妹のありようが、入れかわって正常になってほしいと願う父親のつぶやき――取りかえたい――による。第2冊夏の巻は、男装の姫君中納言が宰相中将にその肉体の秘密を知られ、あげくのはてに妊娠し、絶望して死を決意するまでの話である。(全4巻)
- 前巻
- 次巻
目次
1 女君出産
2 真夏の恋
3 中納言妊娠
4 過ぎ行く日々
書誌情報
紙版
発売日
1978年12月08日
ISBN
9784061582941
判型
A6
価格
定価:726円(本体660円)
通巻番号
294
ページ数
150ページ
シリーズ
講談社学術文庫