
今昔物語集(二)
コンジャクモノガタリシュウ
- その他: 国東 文麿

今昔物語集巻二は主として釈尊の説法霊験説話を収める。巻一が釈尊伝に続き、釈尊の姿・行動すなわち身相によって衆生を救い導く話を中心に釈尊の偉大性を示そうとするものであったが、本巻は説法すなわち口相によって衆生済度(しゅじょうさいど)を行なう話を主に釈尊を賛嘆する。その説法は過去・現在・未来にわたる人々の因果を教えるものであり、そこに天竺の国王・長者から乞食・奴隷に及ぶさまざまな人間の苦楽の人生が興味深く捉えられている。
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目次
・仏の御父浄飯王(じゃうぼんわう)死にたまひし時の語、第一
・仏、摩耶夫人(まやぶにん)の為にたう利天(りてん)に昇りたまへる語、第二
・仏、病める比丘(びく)の恩に報いたまへる語、第三
・仏、卒堵波(そとば)を拝したまへる語、第四
・仏、人の家に六日宿りしたまへる語、第五
・老母、迦葉(かせふ)の教化(けうくゑ)に依りて、天に生れ恩を報ぜる語、第六
・婢、迦旃延(かせんねん)の教化に依りて、天に生れ恩を報ぜる語、第七
・舎衛(しゃゑ)国の金天(こんてん)比丘の語、第八
・舎衛城の宝天(ほうてん)比丘の語、第九
・舎衛城の金財(こんざい)比丘の語、第十
・舎衛城の宝手(ほうしゅ)比丘の語、第十一
・王舎(わうしゃ)城の燈指(とうし)比丘の語、第十二
・舎衛城の叔離(しゅくり)比丘の語、第十三
・阿育(あいく)王の女子の語、第十四
・須達(しゅだつ)長者の蘇曼女(そまんにょ)、十卵(じふらん)を生ぜる語、第十五 ほか
書誌情報
紙版
発売日
1979年07月06日
ISBN
9784061583061
判型
A6
価格
定価:1,012円(本体920円)
通巻番号
306
ページ数
310ページ
シリーズ
講談社学術文庫
著者紹介
その他: 国東 文麿(クニサキ フミマロ)