
今昔物語集(六)
コンジャクモノガタリシュウ
- その他: 国東 文麿

『今昔物語集』(6)は震旦(中国)の説話を収める。震旦仏教の起源を語る説語、諸仏像(釈迦像・弥陀像など)および諸経典(華厳経・阿含経など)の霊験説話である。これらは仏法王法相依思想(仏教と国家権力とがたがいに助けあって、ともに栄えるという思想)のもとに人々の教養と生き方の指針を与えるために作りあげられた。達磨(だるま)の中国布教の話、『西遊記』に名高い玄奘三蔵の天竺(インド)求法の旅の話など興味深く盛り込まれる。
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目次
●震旦篇
震旦の秦の始帝の時、天竺の僧渡れる語(ものがたり)、第一
震旦の後漢の明帝の時、仏法渡れる語、第二
震旦の梁の武帝の時、達磨渡れる語、第三
康僧会三蔵、胡国(ごこく)に至りて仏舎利を行じ出す語、第四
鳩摩羅焔、仏を盗み奉りて震旦に伝へたる語、第五
玄奘三蔵、天竺に渡りて法を伝へ帰り来る語、第六
善無畏三蔵、胎蔵界曼陀羅を震旦に渡す語、第七
金剛智三蔵、金剛界曼陀羅を震旦に渡す語、第八 ほか
書誌情報
紙版
発売日
1983年11月08日
ISBN
9784061583108
判型
A6
価格
定価:1,155円(本体1,050円)
通巻番号
310
ページ数
363ページ
シリーズ
講談社学術文庫
著者紹介
その他: 国東 文麿(クニサキ フミマロ)