
今昔物語集(七)
コンジャクモノガタリシュウ
- その他: 国東 文麿

『今昔物語集』(7)は、(6)に続いて仏教教典の霊験談が数多く記される。「法華経」を読む僧の声を聞いていた鳩の雛が死後、人間に生れ代ることができた話、羅刹女(女の食人鬼)にたぶらかされ食われそうになった僧が経を誦して難をのがれた話、地獄に落ちて灰のように焼けただれた罪人が「法華経」書写によって救われる話など興味深い説話が続出する。1話ごとに明確な分析と、深い解明を付して、読解にゆき届いた手引きを与えている。
- 前巻
- 次巻
目次
●震旦篇
唐の玄宗、初めて大般若経を供養する語(ものがたり)、第一
唐の高宗の代、書生、大般若経を書生する語、第二
震旦の預州の神母、般若を聞きて天に生ずる語、第三
震旦の僧智、諳(そら)に大般若経二百巻を誦する語、第四
震旦のへい州の道俊(だうしゅん)、大般若経を写す語、第五
震旦の霊運、天竺に渡りて、般若の在(まし)ます所を踏む語、第六
震旦の比丘、大品般若を読誦して天の供養を得る語、第七
震旦の天水郡の志達(しだつ)、般若に依りて命を延ぶる語、第八 ほか
書誌情報
紙版
発売日
1983年12月07日
ISBN
9784061583115
判型
A6
価格
定価:1,012円(本体920円)
通巻番号
311
ページ数
316ページ
シリーズ
講談社学術文庫
著者紹介
その他: 国東 文麿(クニサキ フミマロ)