
原典による歴史学入門
ゲンテンニヨルレキシガクニュウモン

優れた歴史家の代表的著作は、常に新しい歴史認識を作り上げてきた。本書は、不滅の生命をもつこれらの〈原典〉を読みながら、歴史認識のあり方を学べる書である。ヘロドトスの「歴史」を始め、モンテスキューの「ローマ人盛衰原因論」、ランケの「近代歴史家批判」、トインビーの「イギリス産業革命史」、ブルクハルトの「世界史の考察」など44の原典を収録する。歴史学の発展と全体的関連を把握し、生きた歴史を学ぶための最適の書。
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目次
●第1章 ギリシア・ローマ
1 歴史――ヘロドトス
2 戦史――トゥキュディデス
3 世界史――ポリュビオス
4 ガリア戦記――カエサル
5 カティリーナ内乱記――サッルスティウス
6 ローマ史――リウィウス
7 編年史――タキトゥス
8 皇帝伝――スエトニウス
9 歴史――アンミアヌス
●第2章 キリスト教的歴史観
1 教会史――エウセビオス
2 神国論――アウグスティヌス
3 異教徒に反論する歴史――オロシウス
4 歴史――ロドゥルフス・グラベール
5 二都論――フライジングのオットー
●第3章 ゲルマン世界
1 聖マルティヌス伝――セウェルス
2 フランク人史――グレゴリウス
3 イギリス民族教会史――ベーダ
4 カール大帝伝――アインハルト
5 アングロ・サクソン年代記――(作者不詳)
6 ザクセン人言行録――ウィトゥキント
7 イギリス人王言行録――マームズベリのウィリアム
●第4章 ルネサンス・宗教改革・啓蒙時代
1 コンスタンティヌス大帝寄進状論――ヴァッラ
2 キリストの武士の脇ざし――エラスムス
3 新約聖書――エラスムス
4 ティト・リヴィオの初十巻論考――マキャヴェッリ
5 ローマ人盛衰原因論――モンテスキュー
6 諸民族の習俗・精神試論――ヴォルテール
7 イギリスの歴史――ヒューム
8 オスナブリュック史――メーザー
9 人類史哲学の構想――ヘルダー
●第5章 十九世紀――歴史の世紀
1 ローマ史――ニーブーア
2 ローマ的ゲルマン的諸民族史――ランケ
3 近代歴史家批判――ランケ
4 三〇年代の断片――ランケ
5 宗教改革期におけるドイツ史――ランケ
6 アメリカの民主政治――トックヴィル
7 ポール・ロワイヤル――サント・ブーヴ
8 フランス革命史――ミシュレー
9 イギリス史――マコーレー
10 ローマ史――モムゼン
11 歴史学綱要――ドロイゼン
12 近代フランスの起源
書誌情報
紙版
発売日
1982年03月08日
ISBN
9784061583269
判型
A6
価格
定価:1,980円(本体1,800円)
通巻番号
326
ページ数
722ページ
シリーズ
講談社学術文庫