
人生をいかに生きるか(上)
ジンセイヲイカニイキルカ

人生の目的とはなにか。それは人生をいかに楽しく生きるかにある。ものごとはどこで考えるべきか。それは腸で考えるべきである。中国の生みだした世界的ジャーナリスト、林語堂の手になる本書は、世事生活の万端を語りつくし、人生と生活の妙味を浮きぼりにした名著であり、林語堂の名を不朽のものにした世界的ベストセラーである。軽妙かつ斬新な語り口のなかに、読者は、おのれの人生を生きる考え方を発見することができる。(全2巻)
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目次
第1章 目覚め
1 人生に近づく道
2 疑似科学的公式
3 理想としての自由人
第2章 人間観の種々相
1 キリスト教徒、古代ギリシア人および中国人
2 この地上のもの
3 生物学的人間観
4 人生これ一篇の詩
第3章 人間の動物的遺伝
1 猿の叙事詩
2 猿の姿にかたどる
3 生者必滅の弁
4 胃袋を持っているということ
5 精神を持っているということ
第4章 人間的であることについて
1 人間の権威について
2 遊戯的好奇心について──人類文明の発生
3 夢について
4 ユーモアの感覚について
5 人間性の気まぐれと無軌道について
6 個人の尊さ
第5章 誰が人生をもっともよく楽しむことができるか
1 汝みずからを見出せ──荘子
2 情、智、勇──孟子
3 冷笑、大愚、韜晦(とうかい)──老子
4 Half-and-Halfの哲学(中庸)──子思子(ししし)
5 生を愛する者──陶淵明(とうえんめい)
第6章 人生の餐宴
1 幸福とは何か
2 幸福は官能的なもの
3 愉快なひとときに関する金聖嘆の三十三節
4 唯物論の誤解
5 精神的愉楽とは?
第7章 優遊論──たまにぶらぶらして暮らす必要を説く一章
1 人間、すなわち唯一の働く動物
2 閑暇についての中国人の所説
3 閑適生活の礼讃
4 地上ただこれ天国
5 運とは何か
6 アメリカの三つの欠陥
書誌情報
紙版
発売日
1979年11月08日
ISBN
9784061584464
判型
A6
価格
定価:946円(本体860円)
通巻番号
446
ページ数
275ページ
シリーズ
講談社学術文庫