
人生をいかに生きるか(下)
ジンセイヲイカニイキルカ

キリスト教の牧師の子として生まれ、聖職者たらんとした林語堂は、やがて神を棄て、ひとり異教徒として中国の伝統にたちもどる。その近代キリスト教文明への批判は、かえって多くの西洋人の共感と感動をひきおこした。下巻では、われわれの生活と自然と教養のことごとくを説いて、花を語り、茶を語り、食物を語り、文章道を論じ、芸術を論じる。それらを通じ、読者は絢爛たる中国文化の精髄にふれ、人生の醍醐味を覚えるだろう。
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目次
第8章 家庭の楽しみ
1 生物は生物らしく
2 独身生活、すなわち文明の奇型
3 性的魅力について
4 中国人の家庭理想
5 優雅な老境へ
第9章 生活の楽しみ
1 床に臥(ね)ることについて
2 椅子にかけることについて
3 友との語らいについて
4 茶と交友について
5 煙草と香について
6 酒と酒令(さけのあそび)について
7 食物と薬について
8 洋服の非人間性について
9 家と屋内調度について
10 旅行の楽しみ
第10章 自然の楽しみ
1 楽園は失われたか
2 巌石(がんせき)と樹木について
3 花と活け花について
4 袁中郎(えんちゅうろう)の「瓶史(へいし)」について
5 張潮のエピグラム
第11章 教養の楽しみ
1 知識と見識(チェンシー)
2 遊戯としての芸術と品格としての芸術
3 いかに書を読むべきか
4 文章道について
第12章 神に近きは誰か
1 宗教の復活
2 なぜ私は異教徒になったか
第13章 ものの考え方
1 人間味のある考え方をせねばならぬ
2 常識に還れ
3 情理(チンリ)を知れ
書誌情報
紙版
発売日
1979年11月08日
ISBN
9784061584471
判型
A6
価格
定価:1,012円(本体920円)
通巻番号
447
ページ数
307ページ
シリーズ
講談社学術文庫