アラブの歴史(上)

アラブの歴史(上)

アラブノレキシ

講談社学術文庫

名著、復刊。

アラブ人自身によるアラブの歴史記述は、伝統的方法論による同時代人のものを除いては存在せず、近世においてはまったく断絶していた。そんなアラブ史の科学的探究は、19世紀中葉以降に西欧の学会で始められるが、それらの研究は社会・文化的に限界があった。本書は、広範なアラブの古典知識を基礎に、アラブ世界全域を視野に入れ、政治・社会・文化の全領域をバランスよくカバーした、アラブ人による空前の綜合的アラブ史である。


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目次

第1篇 イスラム前のアラビア
1章 セム人としてのアラビア人――セム人種の揺籠だったアラビア
2章 アラビア半島
3章 ベドウィーンの生活
4章 古代の国際関係
5章 南アラビアのサバエ国とその他の国々
6章 ナバタエ王国と北方・中央アラビアの小王国
7章 イスラム発生前夜のアル-ヒジャーズ
第2篇 イスラムの勃興とカリフの国家
8章 ムハンマド、アッラーの予言者
9章 アッラーの書「コーラン」
10章 イスラム、アッラーの意志に服従する宗教
11章 征服、膨張、移住の時代――632-61年
12章 シリア征服
13章 アル-イラークとペルシアの征服
14章 エジプト、トリポリ、バルカの獲得
15章 新領土の経営
16章 アリとムアーウィヤのカリフ権争奪戦
第3篇 ウマイヤ朝・アッバース朝帝国
17章 ウマイヤ朝カリフ政権、ムアーウィヤの王朝建設
18章 ビザンツ人との敵対関係
19章 ウマイヤ朝勢力の絶頂期
20章 ウマイヤ朝治下の政治行政と社会状態
21章 ウマイヤ朝治下の知的諸相
22章 ウマイヤ朝の衰退と崩壊
23章 アッバース朝の樹立
24章 アッバース朝の黄金時代
25章 アッバース朝政府
26章 アッバース朝社会

書誌情報

紙版

発売日

1982年12月08日

ISBN

9784061585911

判型

A6

価格

定価:1,925円(本体1,750円)

通巻番号

591

ページ数

698ページ

シリーズ

講談社学術文庫

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