
外国語の習い方
ガイコクゴノナライカタ

今国際人教育のために必要なことは、外国語学習の新戦略「傍観的思い出語学」から「参加的運用語術」への戦略転換です。本書の標題『外国語の習い方』の習い方でいおうとしているのはまさにそのことなのです。語学を学ぶのではなく、外国語術を習うことなのです。ことばの生きた運用力を身につけることは、ことばを学ぶこととは違います。今必要なのは外国語を理論的に学ぶことではなく体験的に習うことなのです。(著者まえがきより)
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目次
●1 動機づけと目的
1・1 動機づけ
1・2 外国語学習の目的
1・2・1 大前提としての基礎運用力
1・2・2 教養か実用かではない
1・2・3 外国語の基礎運用力はいわゆる会話ではない
1・2・4 外国語学習の一般、直接目的は文学的教養の増進ではない
1・2・5 特殊目的、専門のための外国語学習に先立つものは一般的基礎運用力
●2 外国語学習・教育のアプローチ
2・1 基礎的運用力の習得にはさまざまのアプローチを適宜に併用
2・2 基礎運用力の習得には絶えざる訓練が不可欠
●3 シラバス(カリキュラム)
3・1 シラバスないしカリキュラムの必要
3・1・1 [文法・講読・会話]は正しいシラバスではない
3・1・2 認知から理解・発表へ
3・1・3 授業時間を増やすだけ、学習量を増やすだけでは無益
3・1・4 積み重ねなしでは成果はない
3・1・5 無計画な補助教材依存も有害
3・2 LL(ランゲージ・ラボラトリー)
3・2・1 LLの機能、可能性と限界
3・2・2 LLと普通教室とのつながり
3・3 評価テスト
3・3・1 筆記テストと口頭テスト、達成度と習熟度テスト
3・3・2 頻繁なテストを歓迎する
3・3・3 国際的に通用するテストの共通尺度
●4 四技能──聴く、話す、読む、書く
4・1 四技能は根本的にひとつのもの
4・2 ことばから語りへ、知識から運用へ
4・3 構造的に聴き、話し、読み、書く
4・4 言語と文化
4・5 音韻・単語・文法
4・6 聴く
4・6・1 音韻とリズムに慣れる
4・6・2 解聴・聴解は読書、読解のためにも大切で便利
4・6・3 自然の速度で聴取する
4・7 話す
4・7・1 早くから話す練習を、よく話せればよく読める
4・7・2 正しい発音とリズムで話す
4・7・3 発音記号はカナで書かない
4・7・4 流暢に話す
4・7・5
書誌情報
紙版
発売日
1984年12月06日
ISBN
9784061586666
判型
A6
価格
定価:855円(本体777円)
通巻番号
666
ページ数
273ページ
シリーズ
講談社学術文庫
著者紹介
装丁: 蟹江 征治(カニエ セイジ)