
詩・ことば・人間
シ・コトバ・ニンゲン

自分が言葉を所有している、と考えるから、われわれは言葉から締め出されてしまうのだ。そうではなくて、人間は言葉に所有されているのだと考えたほうが、事態に忠実な、現実的な考え方なのである。人間は、常住言葉によって所有されているからこそ、事物を見てただちに何ごとかを感じることができるのだ……。 いいかえれば、われわれの中に言葉があるが、そのわれわれは、言葉の中に包まれているのである。(著者「まえがき」より)
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目次
1
1.言葉の力
2.文章読本如是我聞
3.漢字とかなのこと
4.いのちとリズム
2
1.移植――言葉の普遍性について
2.書のおどろき・書のたのしみ
3.辞書2題
4.私の文章修業――綴方から大学ノートまで
3
1.詩と言葉
2.言葉と人格
3.現代芸術批判――言葉をもっと言葉を!
4
1.言葉に花を咲かすこと――御伽草子の表現的特徴について
2.詩・言葉・人間
3.言葉の現象と本質――はじめに言葉ありき
書誌情報
紙版
発売日
1985年02月06日
ISBN
9784061586727
判型
A6
価格
定価:1,056円(本体960円)
通巻番号
672
ページ数
278ページ
シリーズ
講談社学術文庫