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近代科学を超えて
キンダイカガクヲコエテ
- 著: 村上 陽一郎

幾多の重要な科学的発見が必ずしも既成の事実に拠るものではなかったことを検証した著者は、進んでトマス・クーンのパラダイム論の成果の上に立って、科学理論発展の構造の分析を本書で試みた。パラダイムとサブ・パラダイム、サブ・パラダイム同士の緊密な相関関係に着目しながら、科学の縦断的(歴史的)=横断的(構造論的)考察から、科学史と科学哲学の交叉するところに、科学の進むべき新しい道をひらいた画期的科学論である。
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目次
1 科学のなりたち
1.科学は事実を離れて成立する
2.科学理論はどう変化するか
2 科学と価値
1.科学は価値と意味の世界をもつ
2.意味の世界の組織換えが科学的創造性である
3 現代科学の境位
1.岐(わか)れた諸科学は再び集まる
2.事物を岐けて行くとどうなるか
3.科学では人間は「私」だけになる
4 科学技術の前途
1.科学は一本道を歩まない
2.機械は人間の敵であるか
5 科学の可能性
1.東西の思惟構造の差から何が生まれるか
2.新しいパラダイムを求めて
書誌情報
紙版
発売日
1986年11月05日
ISBN
9784061587649
判型
A6
価格
定価:1,056円(本体960円)
通巻番号
764
ページ数
228ページ
シリーズ
講談社学術文庫