秘術としての文法

秘術としての文法

ヒジュツトシテノブンポウ

講談社学術文庫

比喩をもって言えば、新言語学は化学であり伝統文法は薬学である。化学者は病人をなおせないが、薬学者は病人をなおす薬を提供する。伝統文法は読解力を飛躍的に向上させ、新しい知性をひらき、時空を超越した世界へわたくしたちを運んでくれる秘術的な力をもっている。また、言語は社会のありかたと係わり、習慣であると同時に規則であり、理論と習慣の折り合いをつけるという意味で、伝統文法は経験と英知の学と言うことができる。


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目次

・秘術としての文法学について
・日本語の正書法の起源と本質──英仏との参考において
・国語改良運動──英語の場合
・英語アカデミーと18世紀
・言語史の研究について──それはどんなものでなぜ必要か
・世界最大の言語戦争──ルーテルの勝利
・書物と出版──印刷と出版と公表と公示
・英文法の成立

書誌情報

紙版

発売日

1988年01月06日

ISBN

9784061588141

判型

A6

価格

定価:790円(本体718円)

通巻番号

814

ページ数

230ページ

シリーズ

講談社学術文庫

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