心と脳のしくみ

心と脳のしくみ

ココロトノウノシクミ

講談社学術文庫

心と脳はどうかかわりあうか。古くから、心の働きがからだのどの部分とどのような関係(かかわり)をもつのか、さまざまな憶測がなされてきた。近年の大脳生理学のめざましい進歩はこの謎を次々に解き始めた。まず、大脳皮質の、系統発生的に見て古い部分と新しい部分の役割の違いが明らかになった。人間の複雑な脳と心の働き――欲望と情動のうごめきその抑制の機制(メカニズム)が、ユーモアあふれるエピソードをまじえ、これ以上ない平明さで語られる。


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目次

1 心の座を求めて
   ――人びとは心をどう考えてきたか――
2 人間の脳はなぜすぐれているか
   ――人間を人間たらしめるもの――
3 精神活動の謎を解く
   ――知覚と思考と意志と運動の神秘を生むもの――
4 大脳皮質の人間模様
   ――脳のどの部分で探偵小説ができるか――
5 脳波が語るもの
   ――脳波のパタンはわれわれに何を教えるか――
6 意識を支える鍵
   ――どうすれば明晰な頭脳が得られるか――
7 心ここにあらざれば
   ――心頭は滅却できる――
8 〈新しい皮質〉と〈古い皮質〉
   ――人間を支配する二つの心――
9 怒りの心
   ――怒りと腹具合は関係がある――
10 快楽を追う心
   ――欲望と生活力の源泉を探る――
11 体験と知識
   ――記憶はどうしてつくられるか――
12 夢みる心
   ――夢は生活に役立っている――
13 よろめく心
   ――理性をマヒさせ、個人から主体性を奪うもの――
14 心のうさの捨てどころ
   ――欲求不満をどう解消するか――
15 人間とは何か
   ――人類に平和と安寧をもたらすもの――

書誌情報

紙版

発売日

1988年03月04日

ISBN

9784061588219

判型

A6

価格

定価:836円(本体760円)

通巻番号

821

ページ数

230ページ

シリーズ

講談社学術文庫

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