
身辺の日本文化
シンペンノニホンブンカ

本書は、私たちの日常生活のなかに日本人のものの見方と美意識を探った表題作ほか、「盛り場のなかの美」「日本語の人間学」を収録。箸と茶碗、軒端と縁側、のれんと敷居、縁日とみこしなど、ふだんあまり意識されない事物のなかに、日本文化の本来のすがたを見ようとする。皮相なものこそもっと深刻であり、身近なものこそもっと迂遠(うえん)である、神というものがもしあるなら、それは身辺の些事(さじ)に宿ると説く著者ならではの日本文化論。
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目次
●1 身辺の日本文化
・1 箸は高級な道具
・2 神秘性を持った食器
・3 生活のなかの美学と宗教心 ほか
●2 日本人の美意識(1)――日常生活のなかのつながりとけじめ
・1 日本人論はなぜはやるのか
・2 ふえてきた見せかけの文化
・3 結界(けっかい)と気持ちのけじめ ほか
●3 日本人の美意識(2)――日常生活にみる神の依代(よりしろ)
・1 肌による予感の美学
・2 自然に対する信頼感
・3 地をはう美意識 ほか
●4 盛り場のなかの美
・1 都市の魅力とは何か
・2 「代わる」という思想
・3 ハレとケとケガレ ほか
●5 日本語の人間学
・1 言葉の普遍性について
・2 民族の根幹を作ったひらかな
・3 靴の文化と裸足の文化と ほか
書誌情報
紙版
発売日
1988年07月04日
ISBN
9784061588363
判型
A6
価格
定価:1,056円(本体960円)
通巻番号
836
ページ数
286ページ
シリーズ
講談社学術文庫
収録作品
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作品名初出
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作品名
身辺の日本文化
初出
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作品名
日本人の美意識(1)
初出
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作品名
日本人の美意識(2)
初出
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作品名
盛り場の中の美
初出
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作品名
日本語の人間学
初出
著者紹介
装丁: 蟹江 征治(カニエ セイジ)