俳句・風土・人生

俳句・風土・人生

ハイク・フウド・ジンセイ

講談社学術文庫

飯田龍太は、甲州・境川村の家郷を拠点に、俳誌「雲母」の主宰のかたわら、現俳壇をリードする健筆家として、随想や評論を主とした多彩な作家活動をつづけている。自句自解、山麓の四季、俳句の風土、俳句の秘密、俳句交遊の5つで構成した本書は、自然の風光のなかでつづられた滋味溢れる俳句の世界を現出している。句作においては詩的な飛躍、散文では大地を這うような龍太作品の魅力をあますところなく収めた実作者必携の好著。


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目次

●1 自句自解
●2 山麓の四季
・山麓日記抄
・後山の記
・原初の風雅
・時計
・音
・実用の重み
・無数の目
・萩の箸
・雛のいろいろ
●3 俳句の風土
・元日の午後
・二つの独楽(こま)
・山眠るころ
・二月の風
・ツグミ帰るころ
・西行忌
・春の祭り
・栴檀(せんだん)の花
・五月のひと
・鳥のいろいろ ほか
●4 俳句の秘密
・私の俳句作法
・晩年の蛇笏
・秀作の秘密
・文尊句卑
・規・虚と鶏頭論
・本格の俳人
・恰好悪い秀句
・言葉と物との間
・復古の知性
・俳壇老化の真因
・自然と人界の微妙
●5 俳句交遊
・清潔なアンニュイ――木下夕爾(きのしたゆうじ)さん
・老境の知性――長谷川かな女(じょ)さん
・元日の客――西島麦南(ばくなん)さん
・渾身の句作――野見山朱鳥(あすか)さん
・孤鶴遠望――三橋鷹女(たかじょ)さん
・ふたりの女流俳人――橋本多佳子と長谷川秋子
・才気の女流――桂信子さん
・最後の俳諧師――秋元不死男さん
・無名極楽――村の俳人たち

書誌情報

紙版

発売日

1988年08月04日

ISBN

9784061588400

判型

A6

価格

定価:961円(本体874円)

通巻番号

840

ページ数

318ページ

シリーズ

講談社学術文庫

収録作品

  • 作品名

    定住と自然

    初出

著者紹介

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