
私の見た東京裁判(上)
ワタシノミタトウキョウサイバン
- 著: 冨士 信夫

東京裁判とは、いったい何だったのだろうか。著者は元海軍少佐。終戦後、第二復員省の戦争裁判関係の事務を処理する大臣官房臨時調査部の法廷係として、東京裁判を傍聴し、概要を調査部に伝える任務をあたえられた。東京裁判の開廷から立証、論告、判決にいたる全審理を傍聴人席から冷静な眼で見守り続けた著者は、当時の克明な観察記録と法廷速記録の引用をもとに、ここに見事にその姿を再現した。東京裁判の真実を明かす必読の書。
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目次
●1 はじめに
1 偶然に関わり合った世紀のドラマ
2 東京裁判とは
●2 開廷、罪状認否、裁判所の管轄権を巡る法律論争
1 開廷
2 罪状認否
3 裁判所の管轄権を巡る法律論争
●3 検察側の立証を追って
1 キーナン首席検察官の冒頭陳述
2 「日本の政治及び興論の戦争への編成替」に関する立証
3 「満州における軍事的侵略」に関する立証
4 「満州国建国事情」に関する立証
5 「中華民国の他の部分における軍事的侵略」に関する立証
6 「南京虐殺事件」に関する立証
7 「日独伊関係」に関する立証
8 「日ソ関係」に関する立証
9 「日英米関係」に関する立証
10 「戦争法規違反」に関する立証
11 被告の個人責任に関する追加立証
●4 公訴棄却に関する動議
●5 一般問題に関する弁護側立証
1 清瀬弁護人の冒頭陳述
2 一般問題に関する立証
3 満州及び満州国に関する立証
4 中華民国に関する立証
5 ソ連に関する立証
6 太平洋戦争関係の立証
スミス弁護人永久除外
書誌情報
紙版
発売日
1988年08月04日
ISBN
9784061588417
判型
A6
価格
定価:1,595円(本体1,450円)
通巻番号
841
ページ数
510ページ
シリーズ
講談社学術文庫