
私の見た東京裁判(下)
ワタシノミタトウキョウサイバン
- 著: 冨士 信夫

読者は先づ目次にも眼を通して頂きたい。通例の書物の目次に対するのとは少しく違つた、然るべき注意を以てそれを読み、東京裁判なるものの全体の枠組と経過とを先づ把握し、その上で、その各段階でどの様な事が起り、論ぜられ、判断され、認識されたのかといふ次第を虚心に追求してみて頂きたい。……そして、読者自身がそれぞれに、誰に吹きこまれたのでもない、自前の東京裁判観を持てる様になることが大事である。(「解説」より)
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目次
●6 被告の個人立証
1 木戸幸一被告
2 嶋田繁太郎被告
3 東郷茂徳被告
4 東條英機被告
ウエッブ裁判長の一時帰国
●7 検察側反駁立証
●8 弁護側再反駁立証
●9 検察側最終論告
1 キーナン首席検察官の序論
2 被告の責任に関する一般論告
3 被告の責任に関する個人論告
●10 弁護側最終弁論
1 審理経過に見る論告と弁論の相違
2 鵜沢弁護人の総論
3 一般弁論中の事実論
4 各被告の個人弁論
●11 弁護側最終弁論に対する検察側回答
●12 判決を待つ間
1 天皇の戦争責任と退位問題
2 刑の量定についての報道
3 米人弁護人罷免問題
4 法定内の改装等に関する報道
5 判決時期の予測に関する報道
●13 判決
1 判決公判の経過を顧みて
2 裁判所の本判決――パル判決と対比しつつ――
●14 刑の執行とその後
1 米大審院への訴願
2 刑の執行とその後
●15 おわりに
書誌情報
紙版
発売日
1988年09月05日
ISBN
9784061588424
判型
A6
価格
定価:1,650円(本体1,500円)
通巻番号
842
ページ数
604ページ
シリーズ
講談社学術文庫