
カミと神
カミトカミ

カミと神と、どちらを選ぶべきかということではない。人類が長い歴史の間に信仰しつづけてきた神の姿を尊いと思い、しかし同時に山河大地、草木虫魚としてわれわれをとりまき、その中から突然、カミとしての姿を現すアニミズムのカミ。そのカミをたずね、カミと出逢うためには、自然に対する原始の感情をもちつづけること、宇宙に開かれたカミの窓をもつことではなかろうか、と著者は説く。原初のカミを探求する独創的な人類文化論。
- 前巻
- 次巻
目次
●1 カミをたずねる旅――序にかえて――
1 旅立ち
2 旅の心得帳
3 眼の高さについて
4 山のぼりの比喩
5 身体と宇宙
6 新アニミズムの立場
7 境界のない世界
●2 菩提樹のもとで
1 共生の世界像
2 川の声・水の言葉
3 音・時・言葉
4 アニミズムとシャーマニズム
5 宇宙人間の誕生
●3 空からの眺め
1 空中思考
2 無色と雑色
3 原風景の構図
4 知の原型
5 知の折りかえし地点
6 ギブ・アンド・テイク向こう側
7 偶然と必然――時間・その柄と地――
8 神を映す3つの鏡
9 ほんとうの空間
●4 神々の地平
1 魂と他界
2 カミと神
●5 神のトポロジー――カミ以前・カミ・神・神以後――
1 カミと神を結ぶ座標
2 神以後・カミ以前
3 カミと神の空間構造
●6 地球マンダラを目ざして
1 全体直感
2 「入れ子」構造の本質
3 宇宙人間の構図
4 地上にマンダラを描く
●7 見えない椅子――あとがきにかえて――
書誌情報
紙版
発売日
1989年02月06日
ISBN
9784061588646
判型
A6
価格
定価:1,155円(本体1,050円)
通巻番号
864
ページ数
362ページ
シリーズ
講談社学術文庫