櫻史

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櫻史

オウシ

講談社学術文庫

ただ「花」といえば「櫻花」を指すといわれるほどに、春爛漫の櫻は日本人に格別の意味をもつ。ようやく長い冬が去り、光あふれる春の訪れ。その証しとして美しい薄桃色の花が万朶と咲き匂うとき、私たちの春の歓びは極まる。櫻と日本人のかかわりの歴史を、上古より現代まで七期に分け、櫻花にまつわる逸話・詩歌・人物のあらゆる事柄についてまとめた。国文学研究の第1人者による比類なき“櫻”讃歌。


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目次

上古の巻
   櫻を花とのみいふことのはじめ
   古、木花といひしは櫻花なりしこと
   磐余若櫻宮
   衣通姫
  など
中古の巻
  南殿の櫻
  花の宴
  奈良の都の八重櫻
  吉野山
   など
近古の巻
   左近の櫻
   庭の白雪
   花のくさぐさ
   接木の櫻
  など
中世の巻
   左近の櫻と花の宴
   兼好法師の櫻花観
   花のまごころ
   雲井の櫻
  など
  
近世の巻一
   花の御所
   北山殿行幸
   普賢堂
   信濃櫻
   糸櫻と彼岸櫻
  花の謡ひ
  旅路の花
  不断櫻
  武人と櫻
  やよいざ櫻
など
近世の巻二
  勅銘の櫻
  嶺の白雲
  那波道円の櫻譜
  有馬涼及が櫻痴
  碁打の花見
  京都の花
など
現代の巻
櫻花の災厄
観櫻の御会
小金井の行幸
江戸川の櫻など
など
附録
はな
日本精神と本居宣長
あとがき
索引

書誌情報

紙版

発売日

1990年03月05日

ISBN

9784061589162

判型

A6

価格

定価:1,650円(本体1,500円)

通巻番号

916

ページ数

504ページ

シリーズ

講談社学術文庫

初出

本書は1941年に櫻書房より刊行された『櫻史』の文庫版です。

著者紹介

著: 山田 孝雄(ヤマダ ヨシオ)

1875~1958。富山県生まれ。富山中学中退。独学で教員免許を取得、富山、奈良、高知の小中学校で教鞭を執る。日本大学講師、東北大学教授、神宮皇学館大学学長を歴任。文学博士。専攻は国語・国文学。いわゆる「山田文法」を体系化した。1957年文化勲章を受章。著書に『日本文法論』『奈良朝文法史』『平安朝文法史』『日本口語法講義』『敬語法の研究』『国語学史要』『日本文法学概論』ほか多数。

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