
日本の近代化と社会変動
ニホンノキンダイカトシャカイヘンドウテュービンゲンコウギ
- 著: 富永 健一

本書は、第1部で近代化論の視点を日本社会論に適用する場合の基本的な考え方を述べ、第2部では徳川時代から現代までの日本の近代化過程を分析的に扱い、第3部では社会の固有領域たる5つの構造類型をとりあげ、社会変動の歴史過程を、社会学の構造-機能理論の考えにしたがいながら分析している。日本の近代化の歴史を社会学理論とかさねあわせたこれまであまり類例のない、画期的な書き下ろし。
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目次
1 近代化理論と日本社会
1.近代化と社会変動における西洋と東洋
1.近代化
2.近代化と社会変動
3.社会変動と価値変動
4.理論モデル 非西洋後発社会近代化の諸条件
2.近代化理論とその課題
1.歴史的概念としての近代化から普遍的概念としての近代化へ
2.1960年代アメリカの近代化理論
3.1970年代西ドイツにおける近代化理論のさらなる発展
4.先進諸国の近代化 対 後発諸国の近代化
3.初期状態 日本の伝統社会
1.近代化理論と日本の近代化
2.日本の古代社会と天皇制
3.封建制の成立
4.徳川幕藩制
2 日本の近代化
4.経済的近代化 産業化
1.日本における産業化の開始
2.日本の伝統思想における産業主義の欠如
3.国家目標としての産業主義
4.産業主義と伝統主義のコンフリクト
5.政治的近代化 民主化
1.政治的近代化としての民主化
2.日本の伝統思想における民主主義の欠如
3.第1段階の民主
4.第2段階の民主化
6.社会-文化的近代化 自由・平等と合理主義
1.社会的-文化的領域における近代化
2.社会的-文化的領域における伝播の困難
3.ナショナリズムの昂揚
4.家ゲマインシャフトと部落ゲマインシャフト
7.日本の戦後社会と近代化
1.日本の戦後社会
2.経済的領域 高度経済成長
3.政治的領域 戦後民主主義
4.社会的-文化的領域 平準化された大衆社会
3 日本の社会的近代化と社会構造変動
8.家族の構造変動
1.日本の伝統家族 家
2.日本の伝統親族 同族
3.家ゲマ
書誌情報
紙版
発売日
1990年12月05日
ISBN
9784061589520
判型
A6
価格
定価:1,485円(本体1,350円)
通巻番号
952
ページ数
478ページ
シリーズ
講談社学術文庫