ミケランジェロ

ミケランジェロ

ミケランジェロ

講談社学術文庫

ダ・ヴィンチ「二重人物像」の秘密を鮮やかに解明し、本場西欧の美術史界を瞠目させた俊英が、レオナルドの若き好敵手ミケランジェロの人生と芸術の謎に挑む。プラトン=レオナルドによる異教的人間愛の美と対決し、神に祝福された真実の愛の芸術を構築するまでのミケランジェロの思想的戦い。あくまで作品中のフォルムに即しつつ独創的な手法により隠れていた真実を剔抉する。手腕が冴える画期的な書。


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目次

1 母と子、そして「愛」
  1.母親の不在
    1.『階段の聖母子』について
    2.作品観察の記述
    3.サン・マルコの庭園
    4.愛とは何か
    5.ミケランジェロの反応
  2.レオナルドとの密かなる対決
    1.『タッディの聖母子』
    2.『ピッティの聖母子』
    3.『ブルージュの聖母子』
    4.『ドーニ家の聖家族』
    5.勝利の苦しみ
2 父と子、そして「戦い」
  1.「父」への反抗
    1.『聖アントニウスの誘惑』
    2.『牧神の頭部』
    3.『ケンタウロスの闘い』
    4.『十字架』像と『聖プロクルス』
  2.「若さ」とは何か
    1.『眠れるキューピッド』
    2.『ディオニュソス』(バッカス)
    3.ローマの『ピエタ』
    4.『ダヴィデ』
    5.『カッシナの戦い』
    6.『勝利』像――ひとつのエピローグ
3 囚われ人たち
  1.「愛」と「囚われ人たち」
    1.詩の始まり
    2.『聖マタイ』像
    3.3つのモニュメントの共通点
  2.3つのモニュメントの本質
    1.『ユリウス2世墓廟』彫刻
    2.『行動的生』と『瞑想的生』
    3.『モーゼ』像
    4.『ユリウス2世』像
    5.『システィナ礼拝堂天井画』
    6.『メディチ家礼拝堂』――空白の壁龕に何があったか
    7.ロレンツォとジュリアーノ公爵像
    8.『聖母子』像

書誌情報

紙版

発売日

1991年04月05日

ISBN

9784061589674

判型

A6

価格

定価:990円(本体900円)

通巻番号

967

ページ数

302ページ

シリーズ

講談社学術文庫

著者紹介

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