
英語学とは何か
エイゴガクトハナニカ

極度の専門家・細分化を宿痾とする現代の学問。しかし本書は、対象を極限まで切り刻むばかりでなく、関連分野を含めた全体的なパースペクティブの中に位置づけることを重視する。人間精神によって産み出されたもの=認識されたものの認識こそ学問の本領とする文献学(フィロロギー)の方法を提示し、「専門学科においては一流、他の学問領域でも、二流(ベータ)」であることを求める厳しさの中に学問の豊かな可能性を拓こうと志す。
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目次
●1 「語学」の意義
●2 A・ベックのフィロロギー
●3 フィロロギーと歴史
(a) ウーゼナー(H.Usener)
(b) 歴史と解釈学
●4 フィロロギーの領域問題
(a) エルツェ(K.Elze)のイギリス・フィロロギー
(b) ケルティング(G.Korting)
(c) パウル(H.Paul)のゲルマン・フィロロギー
(d) グレーバー(G.Grober)
(e) 言語と文学のフィロロギー
(f) 言語のフィロロギー
(g) 歴史の主体としての国民
(h) 補助科学の問題
●5 言語学とフィロロギー
(a) ストルム(J.Storm)、フィーエトル(W.Vietor)と音声学
(b) クルティウス(G.Curtius)
(c) ブルークマン(K.Brugmann)
(d) パウルの言語史原理論
(e) 言語学とフィロロギー
●6 英語学の任務
書誌情報
紙版
発売日
1991年05月07日
ISBN
9784061589704
判型
A6
価格
定価:769円(本体699円)
通巻番号
970
ページ数
237ページ
シリーズ
講談社学術文庫
著者紹介
装丁: 蟹江 征治(カニエ セイジ)