
民衆史―その100年
ミンシュウシソノヒャクネエン

名著、復刊。
「歴史に埋もれた人間たちを掘り起こし、その死者たちのかたい口を開けしめよう。すぐれた民衆群像の資質と高い倫理性への誇りをとり戻すためにも、私たちは幾度も歴史の最下流に降りねばならぬ……」明治の自由民権運動の検証から、水俣に象徴される現代の住民運動と共同体の問題まで、近代日本の百年を歴史形成の主体である民衆レベルに視座をすえて捉え直す。著者が提唱した「民衆史」の到達点。
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目次
1
新たな民衆像の創出を――オホーツク民衆史講座に寄せて
民衆史の人びと――自由民権の精神に学ぶもの
2
歴史と人間の運命
日本民衆史の北限と南限
民衆史としての東北
共同体と民衆――水俣の事例研究から
3
明治維新と民衆文化
フランス革命と自由民権運動
大逆事件と一民権家の思想
魯迅の“暗黒”
近代女性史への3つの視点
4
民衆憲法の創造者――千葉卓三郎
北村透谷の魅力
民衆史と民俗学の接点
初出一覧
解説――平岡敏夫
書誌情報
紙版
発売日
1991年11月05日
ISBN
9784061589971
判型
A6
価格
定価:1,100円(本体1,000円)
通巻番号
997
ページ数
356ページ
シリーズ
講談社学術文庫