世界の共同主観的存在構造

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世界の共同主観的存在構造

セカイノキョウドウシュカンテキソンザイコウゾウ

講談社学術文庫

廣松渉は、思想としての近代とはなにか、近代を超克するとはどのようなことがらであるのか、を哲学的に問いつめる。その若き日の主要論文をおさめたこの書は、「大きな物語」の終焉がささやかれる現在においてなお、新鮮なかがやきと衝撃力をうしなっていない。否、思想的指針の一切を喪失したかに見える今日にあってこそ、それらの論考の課題意識が十分にふまえられてなければならないとおもわれる。


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目次

●1 
・序章 哲学の逼塞情況と認識論の課題
  第1節 近代的世界観の破綻と「主観――客観」図式
  第2節 既往の認識論の隘路と遺棄された案件
  第3節 認識論新生の当面する課題と視座
・第1章 現象的世界の四肢的存在構造
  第1節 現象(フェノメノン)の対象的二要因
  第2節 現象(フェノメノン)の主体的二重性
  第3節 現象的世界の四肢的構造聯関
・第2章 言語的世界の事象的存立構造
  第1節 情報的世界の四肢構造
  第2節 言語的意味の存在性格
  第3節 言語的交通の存立構造
・第3章 歴史的世界の協働的存立構造
  第1節 歴史的形象の二肢性とその物象化
  第2節 歴史的主体の二肢性とその物象化
  第3節 歴史的世界の間主体性と四肢構造
●2
・1 共同主観性の存在論的基礎
  第1節 身体的自我の他在性の次元
  第2節 役柄的主体と対他性の次元
  第3節 先験的主観と共存性の次元
・2 判断の認識論的基礎構造
  第1節 判断論の心理学的諸相
  第2節 判断論の意味論的諸相
  第3節 判断論の構造論的位相
・3 デュルケーム倫理学説の批判的継承

書誌情報

紙版

発売日

1991年11月05日

ISBN

9784061589988

判型

A6

価格

定価:1,375円(本体1,250円)

通巻番号

998

ページ数

426ページ

シリーズ

講談社学術文庫

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