
芭蕉の山河 おくのほそ道
バショウノサンガ

芭蕉の足跡を辿ってみたいという願いは、その第一は、自分の目でその山河を確かめてみたいということであり、その第二は、そこを辿りながら芭蕉の発想の在り方を歩きながら考えてみたいということであった……。世に俳人多しといえども、芭蕉を語ってその右に出る人はいないといわれる旅の俳人楸邨が生涯をかけて芭蕉の足跡をくまなく踏査し、その俳諧精神の源を探究した奥の細道紀行の白眉の書。
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目次
1 白河まで
1.室の八鴨
2.日光
3.裏見の滝
4.那須の野越え
5.秣負ふ人を
6.山も庭も
7.木啄も
8.田や麦や
9.夏山に足駄を
10.殺生石
11.高久の宿
12.石の香や
13.岩清水八幡宮
14.遊行柳
15.白河の関
2 みちのくへ
1.風流の初や
2.世の人の
3.さみだれは滝降りうづむ
4.尋ねて尋ねて
5.黒塚一見
6.早苗とる手もと
7.笈も太刀も
8.笠島はいづこ
9.桜より松は
10.あやめ艸足に結ん
11.おくの細道
12.松島や鶴み身をかれ
3 芭蕉の山河
1.北上川に沿うて
2.平泉のこと
3.蚤虱馬の尿する
4.涼しさを我宿にして
5.まゆはきを俤にして
6.立石寺
7.五月雨をあつめて
8.風の香も南に近し
9.ほの三日月
10.暑き日を海に
11.象潟や
12.汐越や
13.ゆふばれや
14.温海山や吹浦かけて
15.小鯛さす
4 北陸路をゆく
1.荒海や
2.薬欄に
3.市振の遊女
4.わせの香や
5.塚も動け
6.あかあかと日ハ
5 別離の旅
1.むざんやな甲の下の
2.山中や菊ハたおらぬ
3.石山の石より白し
4.今日よりや
5.庭掃て出ばや
6.物書て扇引さく
7.永平寺
8.名月の名所問ん
9.気比の月
10.月清し
11.蛤のふたみにわかれ
書誌情報
紙版
発売日
1993年04月05日
ISBN
9784061590700
判型
A6
価格
定価:1,155円(本体1,050円)
通巻番号
1070
ページ数
366ページ
シリーズ
講談社学術文庫
初出
1980年9月読売新聞社