新しき短歌の規定

新しき短歌の規定

アタラシキタンカノキテイ

講談社学術文庫

新しい歌とは何か、なぜ歌を作るのか。本書は、まさに戦後の歴史的局面のさまざまな変貌と混乱を振り払うように、沈滞し腐敗しかかった戦後短歌に指針と光明をあたえ歌論集として、多くの短歌実作者の記憶に長くとどめられてきた。実作者は己を賭けた生の追究をせよと説く34篇の歌論には、いずれも著者の意気込みと責任の強さがみなぎっている。時流を超えて新たな光芒を放つ現代短歌の原典。


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目次

1 転機に立つ
2 幇間(ほうかん)の如く成る場合
3 福田みゑの歌
4 新しき歌壇の生成
5 短歌の封建性
6 批評への不信
7 新しき短歌の規定
8 作品とする技術――批評の基準について――
9 短歌と生活
10 短歌の作り方について
11 「韮菁集(かいせいしゅう)」私感
12 短歌の救い
13 短歌の近代性について
14 歌のわからなさ――局外批評に答えて――
15 人民短歌について
16 「物」への驚き――「赤光」を読みて――
17 虚構の美――大野誠夫小論――
18 自己追求の詩――人事詠の課題――
19 「新しき丘」の世界
20 把握と具象性
21 定型と文語
22 歌壇の生態と定型
23 白痴美の歌
24 過剰表現の歌
25 歌集「遍歴」
26 用語と声調
27 「丘の上」を読みて――五島美代子小論――
28 若き歌人らに
29 真の抒情のために――写実と抒情に関して――
30 何のために歌を作るか
31 短歌をつくる心
32 作品の問題性――「アララギ其一欄」に関して――
33 戦後短歌の図表
34 相沢正の歌

書誌情報

紙版

発売日

1993年11月04日

ISBN

9784061590991

判型

A6

価格

定価:833円(本体757円)

通巻番号

1099

ページ数

264ページ

シリーズ

講談社学術文庫

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