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昭和恐慌と経済政策
ショウワキョウコウトケイザイセイサク
- 著: 中村 隆英

大戦景気の反動、金融恐慌などが続いた昭和初期、浜口内閣の大蔵大臣・井上準之助は、為替変動の安定化をめざし金輸出の解禁を断行。念願の金本位制復帰を図ったが、そのための緊縮財政は折からの世界恐慌の波をうけ、未曾有の大不況を到来させた。この昭和恐慌を引き起こした経済政策をめぐる政党間の抗争、財界の思惑、投機的行動など、秘められた歴史を明らかにした昭和経済史の泰斗による力作。
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目次
1 金解禁まで
1.金本位の意味するもの
2.日本の金本位制
3.海外の金本位復帰
4.金解禁是か非か
5.金融恐慌
6.田中内閣から浜口内閣へ
2 金解禁の実施
1.井上準之助
2.解禁の準備
3.金解禁賛成論
4.金解禁反対論
5.解禁の実施
6.世界恐慌
3 恐慌下の日本
1.産業合理化
2.農村の窮乏
3.中小企業の危機
4.失業の増大
5.政治的動揺
4 危機の切迫
1.井上の政策
2.財閥の動向
3.ドイツの金融恐慌とイギリスの金本位離脱
4.満州事変の勃発
5 金輸出再禁止
1.ドル買い問題
2.陸軍の圧力と協力内閣運動
3.井上の抵抗
4.第2次若槻内閣の倒壊
5.金輸出の再禁止と井上の死
6.高橋財政の方向
書誌情報
紙版
発売日
1994年06月06日
ISBN
9784061591301
判型
A6
価格
定価:924円(本体840円)
通巻番号
1130
ページ数
228ページ
シリーズ
講談社学術文庫
初出
『経済制作の運命』’67年日本経済新聞社より刊行。