わざとらしさのレトリック

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わざとらしさのレトリック

ワザトラシサノレトリック

講談社学術文庫

われわれは言語が自分の考え方や現実の情景などを忠実に描写・表現するものだと考えがちである。著者はそういった素朴な言語観を否定し、〈まことしやか〉に対する〈わざとらしさ〉のレトリックこそ言述(デイスクール)の本質的な姿だと説く。夏目漱石、小林秀雄、井上ひさし、筒井康隆、ロラン・バルトらの散文表現を素材に、著者独自の言語理論が自在に展開する佐藤レトリック学の〈実践篇〉の位置を占める会心作。


ⒸZenta Sato

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目次

●1 夏目漱石のばあい
 1 《わざとらしさ》の修辞
 2 アレゴリーと漱石と
 3 ことばの手ごたえ
 4 気になることば
●2 言語という制度と表現者たち
 1 《ただ……だけだ》ということ――小林秀雄のばあい
 2 ある感受性または表現の姿勢としての吉行淳之介
 3 ことばとカタログ――谷川俊太郎「日本語のカタログ」
●3 井上ひさしのばあい
 1 軽薄言語(学)の魅力
 2 毒と薬と
 3 ことばづかいの文学
 4 無駄口の美学あるいは感じかた――「吉里吉里人」古橋健二の文章論
●4 筒井康隆のばあい
 1 パロディーについて
 2 逆立ちの認識論
 3 倒錯的言語愛
●5 レトリックとノンセンス
 1 ふたつのレトリック
 2 反意味論あるいは負の記号論――高橋康也「ノンセンス大全」
●5 ロラン・バルトのばあい
 1 言語と表現と
 2 記号愛と記号嫌悪
 3 ロラン・バルトの死――優しさの無数の微塵
 4 ことばの快楽へ
 5 セミオロジーの開拓

書誌情報

紙版

発売日

1994年11月02日

ISBN

9784061591509

判型

A6

価格

定価:961円(本体874円)

通巻番号

1150

ページ数

310ページ

シリーズ

講談社学術文庫

電子版

発売日

2018年09月28日

JDCN

06A0000000000011180O

初出

『言述のすがた』1986年7月青土社より刊行

著者紹介

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