
茂吉秀歌『白桃』から『のぼり路』まで百首
モキチシュウカシロモモギョウコウカンウンノボリヂヒャクシュ
- 著: 塚本 邦雄

――このたびの4歌集では、特にその外的要因が顕著な影響を与へてゐる例が多い。――問題点の1つは、初期戦争短歌の評価と処理にあつた。作者個人の人間関係に纏(まつは)る愛憎は、むしろこのとき従たる問題となる。昭和10年代前半に、まさに青春を迎へようとし、結果的には戦争によって、それを完膚なきまでに蝕まれた私にとつて、茂吉のいたましい戦争体験は他人事ではなかつた。(著書「解題」より)
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目次
・白桃
・暁紅
・寒雲
・のぼり路
書誌情報
紙版
発売日
1994年12月05日
ISBN
9784061591554
判型
A6
価格
定価:1,068円(本体971円)
通巻番号
1155
ページ数
396ページ
シリーズ
講談社学術文庫
初出
備考参照