
ヨ-ロッパ封建都市
ヨーロッパホウケントシチュウセイジユウトシノセイリツトハッテン
- 著: 鯖田 豊之

11世紀のヨーロッパに「都市の空気は自由にする」という合言葉が生まれた。荘園領主の専横に苦しむ農民たちの、華やかな商工業活動による経済的自由への希求が、新たな都市文化を築き上げたのである。近代資本主義社会を生み出す市民意識形成の場となった自由都市成立の契機を、日本の封建社会との比較文化的視角を交えて縦横に分析する。史上に比類なき自由都市の興亡を鮮明に描いた必読の都市論。
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目次
序章 封建都市をいかに捉えるか
1.自由都市の問題
2.封建都市の問題
1 古代的商業の衰退
1.古代都市とその解体
2.民族移動期と古代的商業
3.カロリング時代と古代的商業
2 封建都市の前提
1.中世農業革命
2.村落共同体と都市共同体
3.いわゆる商業ルネサンス
4.地中海商業圏と領主的貨幣経済
――都市領主の時代 イタリア、南フランス
5.北海・バルティック海商業圏と領主的貨幣経済
――都市領主の時代 低地地方、ドイツ、北フランス
3 封建都市の成立
1.封建都市と封建王政
2.南欧都市の成立――とくに北、中イタリアの場合
3.北欧都市の成立――特に低地地方、西ドイツ、北フランス
4.いゆる建設都市の成立――とくにエルベ以東
4 封建都市の構造変化
1.封建商業の問題
2.都市手工業の問題
3.都市人口の問題
5 封建都市の近代化
書誌情報
紙版
発売日
1994年12月05日
ISBN
9784061591561
判型
A6
価格
定価:902円(本体820円)
通巻番号
1156
ページ数
254ページ
シリーズ
講談社学術文庫