終焉をめぐって

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終焉をめぐって

シュウエンヲメグッテ

講談社学術文庫

1989年には様々な「終り」があった。昭和の終り、戦後体制の終り。更に個人的にも様々な「終り」があった。それぞれは予測できることだったが、それらが重なって起こったことだけは、驚きであった。私はこれらのエッセイを表題のような統一的意図をもって書いたのではない。私はただ、文芸評論を書いてみようと思っただけだった。結果的にはすべてが「終焉をめぐって」いた……。(著書「あとがき」より)


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目次

1 固有名をめぐって
  1.1970年=昭和45年――近代日本の言説空間
  2.大江健三郎のアレゴリー――『万延元年のフットボール』
  3.村上春樹の『風景』――『1973年のピンボール』
2 終焉をめぐって
  1.同一性の円環――大江健三郎と三島由紀夫
  2.歴史の終焉について
  3.死語をめぐって
  4.歴史と他者――武田泰淳
  5.小説という闘争――中上健次
  6.死者の眼――森敦
  7.漠たる哀愁――阿部昭
  8.近代の超克について――廣松渉

書誌情報

紙版

発売日

1995年06月05日

ISBN

9784061591790

判型

A6

価格

定価:1,100円(本体1,000円)

通巻番号

1179

ページ数

292ページ

シリーズ

講談社学術文庫

初出

90年5月、福武書店より刊行。

収録作品

  • 作品名

    1970年=昭和四十五年

    初出

    『海燕』1988年1月号

  • 作品名

    大江健三郎のアレゴリ-

    初出

    『海燕』1989年10月号

  • 作品名

    村上春樹の「風景」

    初出

    『海燕』1989年11・12月号

  • 作品名

    同一性の円環

    初出

    『海燕』1988年4月号

  • 作品名

    歴史の終焉について

    初出

    『思潮』1990年3月第8号

  • 作品名

    死語をめぐって

    初出

    『文學界』1990年1月号

  • 作品名

    歴史と他者

    初出

    『中央公論文芸特集』1989年冬号

  • 作品名

    小説という闘争

    初出

    『群像』1989年6月号

  • 作品名

    死者の眼

    初出

    『群像』1989年10月号

  • 作品名

    漠たる哀愁

    初出

    『海燕』1989年7月号

  • 作品名

    近代の超克について

    初出

    講談社学術文庫1989年11月

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