
瀕死のリヴァイアサン
ヒンシノリヴァイアサンロシアノイスラムトミンゾクモンダイ
- 著: 山内 昌之

現代の「リヴァイアサン」ソ連の解体の後、〈民主国家ロシア〉によるチェチェンへの無差別攻撃は、全世界の人々に大きな衝撃をもたらした。このことはロシアの民主的な民族国家の建設が、きわめて困難な状況にあることを物語っている。国内に複雑な民族と宗教問題をかかえて苦悩するロシア。本書はその激動するロシアのイスラムと民族問題を、斯界の第1人者が確かなる史眼で捉えた刮目の書である。
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目次
●序
エスノクラシーとカタルシス
●第1部 ソ連研究と中東研究のパラメーター
1 ホメイニーとゴルバチョフ
2 中央アジアから見たソ連
3 中央アジアの革命と伝統
4 ソ連の中東外交――ゴルバチョフの登場まで
●第2部 民族問題と危機の構図
5 中央アジアとバルト3国
6 中東とソ連を横断する民族問題
7 社会主義体制下の民族解放運動――クリミア・タタール人
8 忘れられた異議申し立て者――メスヘティア・トルコ人 PART1
9 中央アジアのいちばん暑い夏――メスヘティア・トルコ人 PART2
●第3部 ホモ・イスラミクスとホモ・ソビエティクス
10 ゆりかごの復讐――ソビエト・ムスリムの人口ダイナミズム
11 エトノスとイスラム
12 トルキスタンの聖者――トルクメンにおけるイシャーン信仰
13 ソ連のイスラム復興現象とホメイニー
書誌情報
紙版
発売日
1995年06月05日
ISBN
9784061591813
判型
A6
価格
定価:1,068円(本体971円)
通巻番号
1181
ページ数
444ページ
シリーズ
講談社学術文庫
初出
1990年2月、ティビーエス・ブリタニカから刊行