近代政治思想史

近代政治思想史

キンダイセイジシソウシシソウトレキシノダイナミズム

講談社学術文庫

人類普遍の思想として近代国家成立の中心的は支柱となった自由主義。そして、自由主義のアンチテーゼとして台頭してきた社会主義とファシズム。本書は、その自由主義のルーツたる社会契約の思想から出発し、社会進化論、さらに自由主義とファシズムの激闘を、ホッブスやシュミットらの思想をたどりながらダイナミックに論じる。西欧の政治・社会思想から戦後日本の歴史までをも論及した必携の力作。


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目次

●第1部 思想の潮流――近代から現代へ
・第1章 社会契約説――近・現代国家・社会論の原型
 1 社会契約説――人権保障と民主政治の思想的源流
 2 市民革命前の原始契約思想
 3 市民革命と社会契約説
 4 19世紀における発展と批判
 5 社会契約説の現代的意義
・第2章 社会進化論――自由主義の転換と福祉国家観
 1 社会進化論とは何か
 2 社会進化論の理論的機能
 3 社会進化論とスペンサー
 4 日本における社会進化論の機能
 5 社会進化論と現代
・第3章 ファシズム――資本主義と社会主義のはざまで
 1 ファシズムとは何か
 2 イタリアのファシズム
 3 ドイツのナチズム
 4 日本の天皇制ファシズム
 5 その他の国々のファシズム
 6 現代とファシズム
●第2部 変革期と知識人――例外状態の政治・社会学
・第1章 市民革命とホッブズ――生命尊重と平和の政治学
 1 ホッブスとその時代
 2 ホッブス主権論の構成
 3 ホッブス国家論の近代的性格
 4 ホッブス国家論への批判
・第2章 「危機の20年」とシュミット――全体主義国家論
 1 「シュミット問題」
 2 「敗戦」認識
 3 準備時代――西欧デモクラシーとマルクス主義の両面批判
 4 大統領独裁への道
・第3章 大正デモクラシー期と如是閑――「社民リベラル論」の原型
 1 思想家如是閑
 2 日本近代思想史上における如是閑の位置
 3 如是閑の「国家主義」「ファシズム」批判
 4 如是閑に学ぶもの

書誌情報

紙版

発売日

1995年07月04日

ISBN

9784061591875

判型

A6

価格

定価:1,056円(本体960円)

通巻番号

1187

ページ数

334ページ

シリーズ

講談社学術文庫

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