
英語と日本人
エイゴトニホンジン
- 著: 太田 雄三

開国以来、近代化を急務とした日本では、英語の習得は必須とされ、明治以降、多くの英語名人が輩出した。その一方でナショナリズムの台頭が英語廃止論を生むなど、時代の変遷につれて英語と日本人のかかわりは大きく変化して来た。世界の先進国としての役割を担う現代日本人には、技能としての英語ではなく、文化の壁を超えて機能する国際語としての日本英語こそ必要であると説く刮目の英語論。
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目次
●序 日本人は英語の囚われびとか
●第1章 江戸時代の英語
・「片言でも話したい」――まずオランダ語ありき
・理解しようとする心――マクドナルドと通訳
・最初の英語上手は漂流者 ほか
●第2章 英語名人の時代
・ちまたは、白熱の洋学熱
・英語名人世代はこうして生まれた
・名人世代の高等教育 ほか
●第3章 早く終わった名人世代
・落ち始めた英語力
・変則か?正則か?
・独立か?英語か?――漱石と英語 ほか
●第4章 これからの英語と日本人――モントリオールからの発想
・日本人の言語環境
・英語は手段か、目的か?
・日本人に英語は、本当に必要か? ほか
書誌情報
紙版
発売日
1995年09月04日
ISBN
9784061591936
判型
A6
価格
定価:1,068円(本体971円)
通巻番号
1193
ページ数
368ページ
シリーズ
講談社学術文庫
初出
1981年10月、ティービーエス・ブリタニカ刊