
科学革命の歴史構造(下)
カガクカクメイノレキシコウゾウ
- 著: 佐々木 力

本下巻では、19世紀のドイツの大学における科学のスタイル形成や、現代数学の理論的概念が世界観上の対立をも孕んで形づくられたこと、更にロシアにおける歪曲の歴史的経緯にもふれながらマルクス主義の科学理論について論じる。現代科学を総合的に捉えなおすには、数学や科学の内容に歴史的に通じることが必要であり、現代数学などの学問分野の理解には、歴史的アプローチが必須と説く意欲作。
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目次
●第4章 ドイツ近代大学建設と科学思想
第1節 第2の科学革命の第2幕
第2節 19世紀プロイセンの大学改革
第3節 大学的学問としての純粋数学
●第5章 ヴァイマル文化と現代数学の始原
第1節 ヨーロッパの安定の時代とその危機
第2章 数学基礎論論争の展開
第3節 数学基礎論論争と哲学者たち
第4節 超数学の射程――ゲーテルの不完全性定理
第5節 ヴァイマル共和国時代のゲッティンゲン
第6節 近代数学の現代的位相――啓蒙の現在
●第6章 マルクスの科学論――その再構成
第1節 批判的・学問的社会主義としてのマルクス主義
第2節 マルクスにとっての近代自然科学
書誌情報
紙版
発売日
1995年10月03日
ISBN
9784061591998
判型
A6
価格
定価:1,375円(本体1,250円)
通巻番号
1199
ページ数
486ページ
シリーズ
講談社学術文庫