
社会哲学の復権
シャカイテツガクノフッケン
- 著: 徳永 恂

現代思想に大きな影響を与えた20世紀ドイツの思想家は、社会をどう捉えていたか。フランクフルト学派の論客としてあらゆる同一性を批判したアドルノや、英雄的実証主義と賞讃される一方で権力政治家とも批判されるウェーバーなどの多面的な実像を追求。アドルノのもとへ留学し、ウエーバー評価で名高い64年ドイツ社会学会に立会った筆者が、社会科学との対決を通じて哲学の復権を図る意欲作。
- 前巻
- 次巻
目次
●第1部 社会哲学の復権──アドルノ
第1章 社会認識における全体性問題
第2章 フランクフルト学派と現代思想
第3章 アドルノにおける「否定性とユートピア」
第4章 アドルノのオデュッセイア論
第5章 現代批判とヘーゲル
●第2部 社会科学の論理──ウェーバー
第1章 四つのウェーバー像
第2章 マックス・ウェーバーと合理化の問題
第3章 価値判断排除と「合理化」批判
第4章 ウェーバーとリルケ
●第3部 歴史とユートピア──非在の真理を求めて
第1章 ルカーチと歴史主義の問題
第2章 マンハイムと歴史主義の問題
第3章 全体性への要求と哲学への要求
第4章 フッサールにおける「方法と時間性」について
第5章 アドルノ『認識論のメタクリティク』をめぐって
第6章 「社会の哲学」の課題
書誌情報
紙版
発売日
1996年10月09日
ISBN
9784061592537
判型
A6
価格
定価:1,046円(本体951円)
通巻番号
1253
ページ数
364ページ
シリーズ
講談社学術文庫
初出
収録作品参照
収録作品
-
作品名初出
-
作品名
社会哲学における全体性問題
初出
『岩波講座・哲学』12巻 1968年岩波書店
-
作品名
フランクフルト学派と現代思想
初出
『社会科学の方法』1973年お茶の水書房
-
作品名
アドルノにおける『否定性とユートピア』
初出
『理想』1973年12月号理想社
-
作品名
アドルノのオデュッセイア論
初出
『現代思想』1973年12月号青土社
-
作品名
現代批判とヘーゲル
初出
『思想』501号、1966年岩波書店
-
作品名
四つのウェーバー像
初出
『社会学評論』60号、1965年
-
作品名
マックス・ウェーバーと合理化の問題
初出
『社会思想史入門』1965年有斐閣
-
作品名
価値判断排除と「合理化」批判
初出
『社会学評論』62号、1965年
-
作品名
ウェーバーとリルケ
初出
『本』3号、1976年講談社
-
作品名
ルカーチと歴史主義の問題
初出
『思想』400号、1958年岩波書店
-
作品名
マンハイムと歴史主義の問題
初出
『社会学評論』33号、1956年
-
作品名
全体性への要求と哲学への要求
初出
『科学基礎論研究』20号、1962年
-
作品名
フッサールにおける「方法と時間性」について
初出
『社会哲学の復権』1968年せりか
-
作品名
アドルノ『認識論のメタクリティク』をめぐって
初出
『現象学年報』1996年
-
作品名
「社会の哲学」の課題
初出
『社会の哲学』1975年学文社