
小泉八雲新考
コイズミヤクモシンコウ

多くの日本の読者を魅了し続けている小泉八雲。八雲についての研究は今なお盛んである。昭和11年に発表された本書は、松江時代に比べて看過されていた熊本時代の八雲の人と作品を、実地踏査や発掘した手紙・資料によって鮮かに浮き彫りにしている。とくに八雲を文学者としてだけでなく民俗学者として捉えた点は、八雲を理解する上で画期的な書といわれる。八雲研究の歴史的論考、待望の復刊なる。
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目次
●第1章 熊本時代の作品とその素材
・熊本着任/“HOUSEHOLD SHRINE”と“THE DIARY”“GLIMPSES”の成立/“STONE BUDDHA” ほか
●第2章 熊本時代の私生活
・手取本町時代/身辺の人々/熊本の正月 ほか
●第3章 五高におけるヘルン
・第一印象/ヘルンの授業/九州学生 ほか
●第4章 『停車場にて』など
・新聞記事/素材と作品/ヘルンの創作態度
●第5章 ヘルン踏査
・松江/因縁噺/熊本の旧居 ほか
●拾遺
・Folkloristとしての小泉八雲
・ヘルンの人間発見
・解説 小泉八雲と丸山学先生
書誌情報
紙版
発売日
1996年11月08日
ISBN
9784061592551
判型
A6
価格
定価:833円(本体757円)
通巻番号
1255
ページ数
264ページ
シリーズ
講談社学術文庫
初出
丸山学選集文学篇『小泉八雲新考』(昭和51年2月、古川書房)
著者紹介
監・解説: 木下 順二(キノシタ ジュンジ)