つくられた桂離宮神話

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つくられた桂離宮神話

ツクラレタカツラリキュウシンワ

講談社学術文庫

〈桂離宮の発見者〉とされるドイツの建築家ブルーノ・タウトは1933年に来日、翌年「ニッポン」を刊行し、簡素な日本美の象徴として桂離宮を絶讃した。著者は、タウトに始まる桂離宮の神格化が、戦時体制の進行にともなうナショナリズムの高揚と、建築界のモダニズム運動の勃興を背景に、周到に仕組まれた虚構であったことを豊富な資料によって実証する。社会史の手法で通説を覆した画期的日本文化論。


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目次

●1 ブルーノ・タウト
桂離宮の「発見者」/「著しく見劣りする」桂離宮/様式闘争/東照宮のストーリー/「一生のうちで最も善美な誕生日」/タウトを「監視する」ひとびと ほか
●2 つくられたイメージ
伊東忠太と東照宮/東照宮と近代美術/日本文化論の建築観/ミスリーディング ほか
●3 エステティックと故事来歴
ガイド・ブックが語るもの/ふたつのピークと世紀末/桂離宮の誕生/「平安通志」と「京華要誌」/大衆社会と桂離宮 ほか

書誌情報

紙版

発売日

1997年01月10日

ISBN

9784061592643

判型

A6

価格

定価:1,221円(本体1,110円)

通巻番号

1264

ページ数

282ページ

シリーズ

講談社学術文庫

初出

’86年4月、弘文堂より刊行

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