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敬語
ケイゴ
- 著: 菊地 康人

尊敬語・謙譲語・丁寧語など、敬語の高度な発達は日本語の大きな特質だといわれているが、それらを適切に使いこなせる人は意外に少ない。本書は、言語学的分析をもとに敬語の仕組みをわかりやすく解きほぐし、豊富な用例によって使用法の様々を解説、さらに敬語システムの現代的変化をも展望する。日本語の急所というべき、複雑多岐にわたる敬語表現のすべてがこの1冊でわかる、現代人必携の書。
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目次
●1 ことばを使い分ける
1 ことばを使い分ける――待遇表現
2 待遇表現のタイプ
3 使い分けに関係する諸ファクター
4 〈待遇表現の使用〉のモデル
5 どのような表現が待遇表現として/待遇表現的に使われるか
●2 敬語のあらまし
1 敬語とは
2 日本語の敬語の特色
3 敬語の種類
4 敬語の仕組みの捉え方――〈語形〉〈機能〉〈適用〉の3つの観点
●3 敬語の仕組みと使い方――その1 いわゆる尊敬語
1 尊敬語のあらまし
2 「……(ら)れる」 と「お/ご~になる」
3 「なさる」「――なさる」と「お/ご~なさる」
4 「くださる」「いただく(謙譲語)」と「……てくださる/いただく」「お/ご~くださる/いただく」
5 動詞についてのその他の尊敬語
6 名詞・形容詞などについての尊敬語
●4 敬語の仕組みと使い方――その2 いわゆる謙譲語
1 謙譲語のあらまし
2 「お/ご~する」と「お/ご~申し上げる」(ともに謙譲語A)
3 「いたす」「――いたす」(謙譲語B)と「お/ご~いたす」(A・Bの中間種)
4 「申し上げる」(A)と「申す」(B)/「存じ上げる」(A)と「存じる」(B)/「伺う」(A)と「まいる」(B)/「おる」(B)
5 「さしあげる」(謙譲語A)と「あげる」(謙譲語A/美化語)
6 その他の謙譲語
●5 敬語の仕組みと使い方――その3 いわゆる丁寧語
●6 敬語の仕組みと使い方――その4 全体に関すること
1 敬語の種類のまとめ
2 「お/ご」のいろいろ
3 敬語の組み合わせ(承接)
4 敬語の誤りのタイプ
●7 敬語の変化・誤り・将来をめぐって
1 現在進行中の変化――「お/ご~される」の定着化など
2 敬語の変化の大きな流れ
3 敬語の変化の流れから将来を読む
4 誤りをどう受け止めるか
5 敬語システムの危機(?)――「お/ご~する」の尊敬語化
6 敬語史(言語史)における現代の特殊性@##
書誌情報
紙版
発売日
1997年02月07日
ISBN
9784061592681
判型
A6
価格
定価:1,760円(本体1,600円)
通巻番号
1268
ページ数
484ページ
シリーズ
講談社学術文庫
初出
’94年6月、角川書店より刊行