
漱石とあたたかな科学
ソウセキトアタタカナカガクブンゴウノサイエンス・アイ
- 著: 小山 慶太

夏目漱石は当時の文人としては異例な科学好きであった。『三四郎』で野々宮理学士が行う「光線の圧力測定」の実験などには、手作りの装置でこつこつと自然の謎を解明しようとする科学者の純朴な姿がある。現代科学には失われてしまった人肌のぬくもりを持つ1世紀前の科学は、漱石の作品に味わい深さと膨らみを与えた。科学をこよなく愛した文豪を、同時代の科学史的背景と共に描いた異色の漱石論。
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書誌情報
紙版
発売日
1998年04月10日
ISBN
9784061593244
判型
A6
価格
定価:968円(本体880円)
通巻番号
1324
ページ数
238ページ
シリーズ
講談社学術文庫
初出
1995年1月、文藝春秋から刊行