源平闘諍録(上)

源平闘諍録(上)

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講談社学術文庫

千葉平氏に焦点を当てた異本平家物語

鎌倉末から南北朝初期にかけて、坂東で成立した平家物語──源平闘諍録。坂東の武士団、梶原氏・熊谷氏・千葉氏等に焦点を当て、その活躍を描く注目すべき異本である。歴史学と文学という異なる分野の共著者が、平家諸本との厳密な比較・考証を通して、原本の独特な位置を浮き彫りにした好著。文庫オリジナル。

「祗園精舎の鐘の声……」と『平家物語』周知の巻頭文で始まり、以後坂東の土着した平氏を中心に、諸本と異なるバリエーションで語られていく。現存する巻一上下、巻五、巻八上下の新しい読み下しと詳細な語釈・解説。


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目次

1 桓武天皇より平家の一胤の事
2 備前守忠盛昇殿の事
3 忠盛死去の後、清盛其の跡を継ぎて栄ゆる事
4 内と院と御中不和の事
5 二条院、先朝の后の宮を恋ひ御す事
6 二条院崩御の事
7 延暦・興福寺、額打論の事
8 高倉天皇御即位の事
9 右兵衛佐頼朝、伊東の三女に嫁する事
10 頼朝の子息、千鶴御前失なはるる事
11 頼朝、北条の嫡女に嫁する事
12 藤九郎盛長夢物語
13 太政入道清盛、悪行始めの事
14 太政入道の第二の御娘、入内有る事
15 新大納言成親、大将所望の為、様々の祈祷の事
16 成親・俊寛、平家追討の僉議の事
17 目代師高、白山の大衆と争ひを起こす事
18 山門の大衆、神輿を捧げて下洛の事
19 平大納言時忠、清撰に預かる事
20 加賀守師高、尾張国へ流さるる事
21 禁中・洛中炎上の事

書誌情報

紙版

発売日

1999年09月10日

ISBN

9784061593978

判型

A6

価格

定価:1,540円(本体1,400円)

通巻番号

1397

ページ数

498ページ

シリーズ

講談社学術文庫

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