
言論と日本人
ゲンロントニホンジン
- 著: 芳賀 綏

福沢諭吉が「演説」の重要性を説いて百有余年。日本人の話し言葉による言論活動の態様は、政治状況や社会心理の変化、電波メディア発達に伴い変転を重ねてきた。歴史を創った有名・無名の話し手たちの肉声を追い、そのロジックやレトリックを味わいつつたどる日本人と言論の近現代史。
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目次
(1) 弁論時代の夜明け
1 これが“演説”だ
2 「一雨ごとに演説屋がふえ……」──政談演説とその反響──
3 “演壇ばなし”開花期の諸相
4 議会論戦の幕開く
(2) 大正激動期の雄弁
1 デモクラシーを導いた雄弁
2 「西にレーニン、東に原敬」
3 青年雄弁の花開く
4 絶叫と早口──無産運動のリーダーたち──
(3) よき時代から冬の時代へ
1 「JOAK、こちらは……」──ラジオ放送始まる
2 スタジオ話術の名手たち
3 軍国の嵐に抗す
4 戦時を彩る雄弁
(4) “もの言う日本人”の時代
1 言論解放と大衆参加
2 茶の間にはいった政治
3 録音とマイクの時代
4 対談・インタビューの時代
(5) 言論拡散時代の諸相
1 “問答時代”の国会
2 ミニ言論分散の時代──ディスクジョッキー、ニュースショー花ざかり──
3 散乱・急迫と整序──「言論」衰微時代と「整い」の復権──
4 青年・学生弁論の戦後
書誌情報
紙版
発売日
1999年10月08日
ISBN
9784061593992
判型
A6
価格
定価:1,056円(本体960円)
通巻番号
1399
ページ数
332ページ
シリーズ
講談社学術文庫
初出
1985年に三省堂から刊行された『言論一〇〇年 日本人はこう話した』
著者紹介
著: 芳賀 綏(ハガ ヤスシ)