
天皇の祭り
テンノウノマツリ
- 著: 吉野 裕子

古代天皇制を支える思想原理は何か。天武朝に宗教改革が行なわれ、禊(みそぎ)が中心の古儀に対し、新儀には中国の易の思想と最新の天文学が導入された。北極星は天皇、北斗は宰相と位置づけ、天空の星々(=人民)を支配し、四季を司(つかさど)り、民生の安定を保証する儀式が大嘗祭。天皇即位式に潜む古代信仰の実態と論理を徹底解明する。
- 前巻
- 次巻
目次
第1章 践祚大嘗祭
第2章 陰陽五行と伊勢神宮の祭りおよび大嘗祭
1 伊勢神宮の秘神・太一と北斗
2 荒祭宮考
3 神衣祭と南斗
4 伊勢神宮の祭祀構造
5 伊勢神宮の祭屋構造
第3章 大嘗祭の実相
1 大嘗祭の祭神
2 大嘗祭の神座
3 天皇の礼服
4 枕言葉「御食向かふ」の推理
5 大嘗祭における「数」の種々相
6 「造酒童女(サカツコ)」の推理
第4章 蒲葵と物部氏
後記
書誌情報
紙版
発売日
2000年11月10日
ISBN
9784061594555
判型
A6
価格
定価:1,100円(本体1,000円)
通巻番号
1455
ページ数
304ページ
シリーズ
講談社学術文庫
初出
底本:’87年、弘文堂より刊行された『大嘗祭―天皇即位式の構造』を底本とした。