
道中よもやま話
ドウチュウヨモヤマバナシキンセイドイツコッケイバナシシュウ
- 著: ヴィクラム・イェルク ,
- 訳: 名古屋初期新高ドイツ語研究会

本書は16世紀ドイツに流布していた滑稽話111話を著者の見聞した実話という形でまとめたものである。市井の民を主な登場人物とするそれらの話は、民衆を教導しようとする倫理的意図を隠し持つとともに、市民に対する親近感、貧民層に対する好意的姿勢、聖職者や貴族・騎士等、封建体制下の権力者に対する反感に貫かれている。待望久しい本邦初の全訳。
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目次
第1話 コッハースベルクの信心深い男が、お人好しを雇って聖ファイトに参詣させたこと
第2話 嵐のとき、聖クリストフォロスに大きなろうそくを約束した男のこと
第3話 二言三言で天国へ行こうとした司祭のこと
第4話 子どもを身ごもった市参事会員のこと
第5話 コンスタンツの悪魔と、シャフハウゼンの大神と、アインジーデルンのマリアが自分の兄弟であることを証明した遍歴職人のこと
第6話 2人のけんかっぱやい百姓がいて、その1人が市長夫人に「あなただってかしまし女でしょう」と言ったこと
第7話 「もう結構だ」という名のワインと傭兵のこと
第8話 友情と信義のこと
第9話 修道院長に借金をしていた2人の百姓のこと
第10話 瀉血治療をして9日間寝ていたバイエルンの百姓のこと ほか全111話
書誌情報
紙版
発売日
2001年05月10日
ISBN
9784061594845
判型
A6
価格
定価:1,100円(本体1,000円)
通巻番号
1484
ページ数
288ページ
シリーズ
講談社学術文庫