
髑髏の結社・SSの歴史(下)
ドクロノケッシャ・エスエスノレキシ

東方民族政策、ユダヤ人大虐殺……欧州の悪夢と人類の悲劇をもたらした組織された無政府状態
奇怪な権力構造の実像
ナチス親衛隊に「鉄の結束」は存在しなかった。それは総統ヒトラーへの忠誠心にのみ支えられた、多頭・多元的な構造をもつ、対立と混乱の集団だった。夢想家と殺戮者、理想主義者と思考なき傭兵――。小心で名誉と権力に憧れる〈普通の人間〉が生み出した狂気は、この歴史から何を学ぶべきなのか。
この書物は50ページ以上の蒐集情報、ヨーロッパおよびアメリカの数多くの記録文書、出版物、関係者、目撃者の証言をもとに著されたSSの歴史である。これらによって従来の論者の主張は再点検された。ヘーネの意図は許すべからざる行為の擁護ではなく、多くの人々、とくに現代の若い人々に理解しがたい史実の解明にある。真面目に「過去の克服」を考える人に読ませたい本である。――(ドイツ「ブンデスヴェール」紙)
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目次
第12章 東方民族政策
第13章 最終的解決
第14章 SSの権力とその失墜
第15章 武装SS
第16章 SSとドイツ抵抗運動
第17章 終局
書誌情報
紙版
発売日
2001年08月07日
ISBN
9784061594944
判型
A6
価格
定価:1,540円(本体1,400円)
通巻番号
1494
ページ数
512ページ
シリーズ
講談社学術文庫
初出
備考参照