
生物学の旗手たち
セイブツガクノキシュタチ
- 著: 長野 敬

「羊のなる木」から「二重らせんの秘密」へ
大誤解と大発見にみちた「生命の探究者たち」の物語
生命と生物の謎をめぐり、生物学は厖大な発見・論争・誤解を積み重ねてきた。2000年をこえて生きたアリストテレスの観察眼、「子ヒツジのなる木」を信じた中世、「素人」ゆえに法則を発見したメンデル、パスツール・コッホ微生物大論争、そして衝撃的なDNA二重らせんの発見まで。個性的な開拓者たちの人間味あふれるエピソードで綴る生物学の歴史。
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目次
1 生物学発祥期の代表者――プリニウス
2 「目的論」で貫く自然観――アリストテレス
3 さまざまな動物寓話――中世の博物学
4 「実験」学派の祖――アルベルトゥス・マグヌス
5 ドイツ植物学の父――コンラート・ゲスナー
6 人体解剖の若き天才――アンドレアス・ヴェサリウス
7 血液循環の発見者――ウィリアム・ハーヴィー
8 客観的な顕微鏡家――A・ファン・レーウェンフック
9 ヤトロ物理学とヤトロ化学
10 近代的な実験家――ラツァロ・スパランツァニ
11 命名法の開祖――カール・フォン・リンネ
12 「前進的発達」の意想――J・C・ド・ラマルク
13 生理学から医学まで――ヨハネス・ミュラー
14 「無知」が生んだ発想――グレゴール・ヨハン・メンデル
15 永遠の論争「進化論」――チャールズ・ダーウィン
16 論理するどい啓蒙家――トマス・ヘンリー・ハクスリー
17 生物学のイデオローグ――エルストン・H・ヘッケル
18 非正統の実証主義者――ジャン・アンリ・ファーブル
19 理学者対医学者の論戦――パストゥールとコッホ
20 ノーベル賞微生物学者たち(1)――エミル・ベーリング
21 ノーベル賞微生物学者たち(2)――イリヤ・メチニコフ
22 ノーベル賞微生物学者たち(3)――パウル・エールリヒ
23 「魔法の弾丸」の完成
24 楽観的機械論者――ジャック・レーブ
25 誘導作用の発見者――ハンス・シュペーマン
26 現代遺伝学の確立者――トーマス・ハント・モーガン
27 現代生化学の開祖――フレデリック・G・ホプキンズ
28 論争呼んだ酵素発見――ジェームズ・B・サムナー
29 二重らせんへの道
30 二重らせんからの眺望――結びに代えて
書誌情報
紙版
発売日
2002年01月10日
ISBN
9784061595309
判型
A6
価格
定価:1,320円(本体1,200円)
通巻番号
1530
ページ数
360ページ
シリーズ
講談社学術文庫
初出
備考参照
著者紹介
著: 長野 敬(ナガノ ケイ)