
マイページに作品情報をお届け!
世親
セシン
- 著: 三枝 充悳

「我は存在せず、煩悩と業などによって構成される法(ダルマ)のみがある」とした『倶舎論(くしゃろん)』。また、すべての事物はこころが作りだした表象にすぎない、と主張する唯識論(ゆいしきろん)など、仏教理論を完成させた知の巨人の思想と生涯を詳述。アーラヤ識と呼ばれる深層心理を重視し、現代の精神分析をはるか1600年前に先取りした精緻な唯識学の全体像を、平易に説き明かす。
- 前巻
- 次巻
オンライン書店で購入する
目次
1.ヴァスバンドゥ(世親)の生涯
1.『婆藪槃豆伝』
2.ターラナータの伝えるヴァスバンドゥの伝記
3.ヴァスバンドゥ二人説について
2.ヴァスバンドゥの思想
1.『倶舎論』における思想
2.唯識論書における思想
3.ヴァスバンドゥの著作
1.『成業論』
2.『唯識二十論』
3.『唯識三十頌』
4.ヴァスバンドゥ以後
1.インドにおける発展
2.中国における発展
3.日本における発展
4.西洋思想とヴァスバンドゥ
書誌情報
紙版
発売日
2004年03月11日
ISBN
9784061596429
判型
A6
価格
定価:1,441円(本体1,310円)
通巻番号
1642
ページ数
384ページ
シリーズ
講談社学術文庫
初出
底本:本書は、小社刊「人類の知的遺産」シリーズ14の『ヴァスバンドゥ』(1983年刊)を底本とした。