プラントハンター

プラントハンター

プラントハンター

講談社学術文庫

ラン・ユリ・キク・茶――
世界中への植物探索行がもたらした新種とヨーロッパ園芸熱の高まり

19世紀のイギリスは未知の花や珍しい樹木を求め国中が沸き立っていた。国の勢いを背景に世界中へ植物探検行に赴く「ハンター」たち。アフリカ・ジャワ・中国から植物王国日本まで新種への情熱が輸送の困難をも克服する。ヨーロッパに齎(もたら)されたラン・ユリ・キクなどが引き起こす園芸への熱狂、貿易商人の形成。植物に魅せられた人々の活動を跡づける。

彼らは珍しいものを手にしたい、集めたいというコレクションの心も持っている。まだ行ったことがない地域を探検したいというエクスプローラーの気持ちもある。けれども目的は何といっても、植物を見つけだすこと、獲物としての植物を手に入れることなのである。そこでやはり、プラントハンターという表現が、これらの人にはぴったりくるように思われるのである。――<本書より>


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目次

序章 プラントハンターの心
第1章 植物をめぐる知・探検・趣味――イギリスにおけるプラントハンター
第2章 植物観賞の時代――植物知識の大衆化
第3章 探検と植物採集
第4章 植物王国日本の開国――西洋を刺激した独特の植生
第5章 日本にやって来た外交官と日本の植物
第6章 ユリとキク――ヨーロッパ園芸市場をかざる花
第7章 プラントハンターの世紀――無名の人が運んだ有名な植物

書誌情報

紙版

発売日

2005年11月12日

ISBN

9784061597358

判型

A6

価格

定価:1,155円(本体1,050円)

通巻番号

1735

ページ数

312ページ

シリーズ

講談社学術文庫

初出

原本:1994年2月に講談社より刊行された同名の書を原本とし、適宜修正を加える。

著者紹介

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