
江戸の懐古
エドノカイコ
- 監: 田中 優子

奠都50年、大正の新聞に連載
去りゆく江戸、消えゆく江戸
名文で綴る江戸物語
奠都50年を記念して、大正6年、新聞に連載。江戸城の誕生、北条氏と上杉氏の攻防、家康の入城、江戸市街の形成、その繁栄など江戸の沿革を叙述。また、隅田川の都鳥、将門の首塚など興味深い逸話も盛り込み、粋で独特の情趣漂う江戸の情景が走馬灯のように巡る。漢文調・講談調の格調高い彩り豊かな名文で綴られ、去りゆく江戸、消えゆく江戸の様子が髣髴(ほうふつ)と蘇る。
本書は大正6年の2月1日から11月12日まで、報知新聞に連載された文章を1冊にまとめたものである。現代の読者には難しい漢文調の言い回しも多いが、ふりがなを頼りに、時々声を出して読んでみてほしい。読み慣れてくると、江戸という空間が目の前に拡がり、まるで講談を聞いているかのような錯覚に陥る。歴史的読み物を使っていると思われる箇所が多々あり、だいぶ著者の想像力がふくらんでいる。が、だからこそ面白いのである。――<本書「監修者まえがき」より>
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目次
1.武蔵野の今昔
2.隅田川の都鳥
3.江戸の両古刹
4.渋谷の古駅
5.隅田川の浮橋
6.将門の首塚(1)
7.将門の首塚(2)
8.将門の首塚(3)
9.将門の首塚(4)
10.将門の首塚(5)
11.将門の首塚(6)
12.将門の首塚(7)
13.将門の勅免
14.武蔵野の経声
15.竹芝寺の由来
16.武州の平氏
17.武州平氏の事業
18.江戸の築城(1)
19.江戸の築城(2)
20.江戸の築城(3)
21.江戸の築城(4)
22.築城当時の江戸
23.社寺の建立
他
書誌情報
紙版
発売日
2006年02月12日
ISBN
9784061597488
判型
A6
価格
定価:1,540円(本体1,400円)
通巻番号
1748
ページ数
496ページ
シリーズ
講談社学術文庫